09:■日刊建設工業新聞 2006年4月27日(木曜日)に掲載

【記事全文】

増幅機構で地震エネ吸収 アドバンス制震装置 埼玉県の新製品・新技術登録制度に


060427nikkankensetsu.jpg 増幅機構により地震エネルギーを効率よく吸収して建物の耐震性を向上する「アドバンス制震装置」が埼玉県の新製品・新技術登録制度に登録された。設計・販売は川口テクノソリューション、製造は川口金属工業。
 アドバンス制震装置は、2本のブレース部材と1本のダンパー部材で構成。建物の層間(開口部)に装置を設置する。機械分野等で古くから利用されている“変位・増幅機構”を取り入れ、ダンパー性能を大きく高めたのが特徴。
 建物の層間変位・速度を2~3倍に増幅してダンパーに伝えるため、地震や強風による振動エネルギーを効率良く吸収できる。このため、在来の他工法に比べ、設置個所を2分の1から3分の2に低減でき、コスト面・工期面でのメリットが大きい。
 スマートですっきりしたデザインを採用したのも特徴のひとつ。ブレース部材には、威圧感を与えない細目の鋼管を使用。耐震補強用の周辺枠には、溶接性に優れた鋳鋼を取り入れた斬新なデザインの枠金物を用いている。必要な階に必要な数だけ自由に設置することができ、在来工法のように連層に配置する必要がなく、設計の自由度も増すことが可能。
 現在までの納入実績は、東鉄工業第一ビル(東京都、設計・東鉄工業、施工・トーコーリホーム、平成ビルディング)、青木中学校(埼玉県川口市、設計・千葉構造設計コンサルタント、施工・伸明建設)、武蔵ヶ丘小学校(熊本県菊陽町、設計・桜樹会・古川建築事務所、施工・三津野建設)、K大学(東京都、設計・綜企画設計、施工・戸田建設)、埼玉大学(さいたま市、設計・同大学施設課、施工・鹿島)=写真の計5件。
 このほか、銀行事務所、寺院各1件で近く設置予定。夏休み期間に小学校・中学校各1校で新たに設置することになっている。これ以外にも、複数の引き合いが寄せられており、本年度内に累計の納入実績は10件を超えることがほぼ確実な見通しになっている。

設計・販売 川口テクノソリューション
製造 川口金属工業