14:■鉄構技術 2008年7月号46~47頁に掲載

【記事全文】

アドバンス制震システム+DOVE JOINT
新築から耐震補強までのフルラインアップ。採用実績720基が性能を実証


media_080728_03.jpg■アドバンス制震システムとは

 安全に、そして美しく。アドバンス制震システムは、機械分野で広く利用されている変位・速度増幅機構を応用し、地震や強風による建物の変形や加速度を効率よく軽減する制震装置で、建物の損傷や家具の転倒などを抑制し、安全性と居住性を画期的に高めることができる。そして本システムは、建物の安全性確保にとどまらず、施工後も美しい外観と居住空間が得られることから、学校や消防署、病院、オフィスビルの耐震補強など、適用分野が一段と広がっている。
 性能面でも、実大動的加振実験などを繰返し、(財)ベターリビングから一般評定を取得(2005年1月11日付)している。そして摩擦ダンパーでも一般評定を取得(2006年6月1日付)し、適用範囲が拡大、さらに使いやすいシステムとなっている。本システムは発売約3年半で約720基の施工実績を積み重ね、安全性、機能性そして意匠性が高く評価されている。

■新築から耐震補強までのフルラインアップ

media_080728_01.jpgアドバンス制震装置は、さまざまな建物にジャストフィットの制震性能を与えるため、新築・補強それぞれ200シリーズ(最大減衰力200kN)、300シリーズ(同300kN)、500シリーズ(同500kN)の3シリーズに加え、800シリーズ(同800kN)もラインアップに追加、適用する建物の規模や分野に応じて最適なシステムを選択することが可能となった。アドバンス制震装置は上下左右の反転が可能で、建物の柱間隔や階高、開口部などに合わせて柔軟に対応するフレキシビリティーを兼ね備えている。

■用途が拡大する摩擦ダンパー

「アドバンス制震システム」用摩擦ダンパーKFシリーズの主な特徴は、(1)減衰力の調整が可能(2)摩擦ダンパー特有の筒明な履歴特性(3)全長を短くでき、マンサード配置に対応が容易(4)速度依存性・温度依存性の少ない安定した性能(5)メンテナンスが不要(6)繰返し耐久性にも優れるなど。川口テクノソリューションは、建物性能に応じて、蓄積した設計・施工ノウハウを基に、最適なダンパーを提案・提供する体制を整え、常に顧客のニーズに応えるために開発を続けており、現在、新たなダンパーの開発にも取り組んでいる。
 アドバンス制震システムは、ノーマルタイプに加え、最近は補強後に広い開口部が得られるマンサードタイプの採用が増えている。アドバンス制震システムは、周辺装置の開発によりますます多様化する新築・耐震補強分野へ対応する体制が整った。

■DOVE JOINT ボルト、ナットの突起部が露出しないフラットな接合部。
 安全性に優れ、美しい空間を確保

media_080728_02.jpg「アドバンス制震システム」の多用な耐震補強ノウハウを基に開発した「ダブジョイント( DOVE JOINT)」工法。耐震補強等に採用する鉄骨枠の接合部に凹型と凸型をした鋳鋼部品を用い、これを嵌合して高力ボルトで締め付けて固定するが、従来の高力ボルト接合に比べて、フラットな接合部が得られるのが特徴で、安全性が高く、意匠性豊かな点も評価されている。ベターリビングから一般評定(2007年4月)を取得している。